ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードの、というよりも、アメリカン・ニューシネマ期の屈指の名作「明日に向かって撃て!」を観る。
まぁ、傑作とか言いつつ、実はただ逃げ回ってるだけなんですけどね。2人が。
落ち目の2人が、なんだか惨めに追われまくって、そして死ぬまで、と。
老いを感じながら、顔も知らない追っ手を恐れながら、愛する女を捨てながら、最後には、言葉も通じない国で、無数の弾丸を撃ちこまれて死ぬ、という。
ただの愚かな犯罪者の物語。
じゃあ何がこの作品を傑作にしているのか。
何なんでしょうねぇ。ホントに。
部下を守ることすら出来ず、自分の女を守ることすら出来ず、泳ぐことすら出来ず、スペイン語を話すことすら出来ず、ただ自由に生きて、ただ死ぬだけの物語。
まぁ、P・ニューマンがメチャメチャかっこいい、というだけの理由では、ヒットもして歴史にも残って、という評価は得られませんからね。
じゃあ何か。
「そういう物語」を描いたから、という風にしか、俺としては言えないんですけど。
ま、ホントに素敵な作品ですよ。
音楽とか、あとは普通に、アメリカの西部のあの大地の広さとかも含めて。
あ、あと、改めて思ったのは、人間関係がシンプルなんだな、という部分。
なんせ、敵役の保安官は最後まで顔が出てこないし、ボリビアの警官や軍人たちにいたっては、言葉が分かりませんからね。
余計な説明はしないし、それはイコール、余計なカットを撮らない、ということだし。
で、その追跡中のシークエンスの構図は、いちいち、勉強になりますな。ホントに。
うん。
まぁ、感想っつってもこんなもんス。
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