2009年5月13日水曜日

「カラーズ」を観る

ショーン・ペン主演(ということが一応看板になっている)、デニス・ホッパー監督の「カラーズ 天使の消えた街」を観る。

久しぶりに、「カラーズ」を。
一応説明しておくと、「colors」(原題もこれ)っていうのは、“カラーギャング”のことですね。
「池袋ウェストゲートパーク」でも、そういうのが描かれましたけど、この作品は初めて“カラーギャング”を題材にした作品、なんてことも言われてて。

ま、そういう、一部ではカルティックな受け止め方をされている作品ですね。
主演がショーン・ペンとロバート・デュバルで、例えばDVDのジャケットなんかにもそういうのがウリだってことになってますが、正確には、彼らは“狂言回し”に過ぎなくって、実際は、LAという街の“現実”の悲劇性を描く、という作品です。
ちなみに、邦題の副題である「天使の~」っつーのは、「Los Angels」の“エンジェル”のことですね。「天使の街」っていう名前の都市なのに、そこに「天使」なんかいない、という、一応ちゃんと意味のある副題なんですけど、逆に安っぽくなってるのが残念。
いい作品なんですけど。



ま、感想は今さら、という気がしますが、なんせ久しぶりに観たので、それはそれで結構新鮮に観れちゃいました。

あ、あと、クレジットで気づいたのが、撮影監督がハスケル・ウェクスラー(ウィキペディアの当該項目はこちら


個人的に一番気に入ってるショットは、高層ビル群を背景に、カメラがパンダウンしてくるとそこにはスラムが広がっていて、そこをギャングたちが歩いている、という、まぁ、かなり“イメージ重視”のショットですね。
この画は、その強さゆえに、かなりの量のエピゴーネンを生み出してます。(ま、意図が極めて分かりやすい、というショットでもあるので)


それから、ひとつ大事なポイントとしては、登場人物たちが刑務所(留置所)に収監されているシークエンスが描かれるんですが、その、刑務所こそが一番の情報が流通する場なのだ、ということですね。情報交換の場だし、犯罪者同士が出会って交流する場でもある、という部分。
ノワール系の作品においては結構大事なディテールだよな、と。


暴力の連鎖、という、そしてその“暴力”を生み出しているのは、貧困と差別と、そこから生まれてきてしまう絶望なのだ、という、まぁ、21世紀の現代でもまったく普遍性を(残念ながら)失っていない、重いテーマを扱った傑作です。



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