2008年3月27日木曜日

「狼の街」を観る

レンタル屋さんで、ジャケットの写真とタイトルに惹かれて借りてきた、「狼の街」という作品を観る。

ま、いわゆるB級のジャンル映画なんですが、なかなか良かったです。
主人公は、湾岸戦争に出兵していた元海兵隊員ということで、作られたのは3,4年前ですから、まぁ、イラク戦争のことを十二分に意識した設定ですね。
舞台は、ワリとローカルな街。アメリカです。その街を仕切るマフィアたちとFBIの、マフィアの世代抗争も絡めた闘いを描く、と。この手の作品にありがちな設定ですけどね。
いや、好きなんですよ。こういう、スタイリッシュなクライム・ストーリーって。


とにかくやたらイージーに人が死んでいくのが印象的で、お色気はほとんどなし、「移民野郎!」みたいなセリフ(英語ではイミグレートなんとか、とか言ってました)がバンバン出てて、その、そもそもはイタリア移民たちだった、マフィアの中の世代間の衝突みたいのも、テーマの一つでした。
イタリア語を話せるか、とか、イタリア語のオペラ(アリア?)で泣けるか、とか。

ちょっと面白かったのが、麻薬取引でバンバン稼ぐショットに、ジェームス・ブラウンの「リビニン・アメリカ」(ロッキー4かなんかのテーマソングだったヤツです)が流れたところ。「これがアメリカで生きるということなんだよ」みたいなメッセージなんでしょうか。


多分、かなりのローバジェットで作られてて、まぁ、ロケなんかもワリとこじんまりとした所で行われている感じでしたが、そんなに貧乏臭くもなくって。
俳優さんたちがちゃんと雰囲気を出してるからなのかなぁ。

CSI(今はNYシリーズ)とかを観てても、いっつも感心しちゃうのは、モブ・シーンをちゃんと撮ってる、というところなんですよね。この作品もそうで、人(エキストラ)を投入しないといけないところはちゃんと使ってて。
あとは、ちゃんと雰囲気のある場所を選んで撮ってる、ということなのかも。
その辺は、いい仕事してるな、と。



映像は、最近の流行りに乗ってる感じで、とてもシャープ。陰影を付けて。
この、ボヤッとさせない、シャープな画っていうのも、重厚感みたいのを観る側に与える、みたいな効果があって、作品が貧乏臭くなってないことに貢献してるんでしょうね。



ま、そんな感じで。
携帯電話と、マフィアのファミリー内の抗争が共存している、という、まぁ、ちょっと新鮮な感触もあったりする、なかなかの佳作でした。



いやぁ、こういう作品が、日本にはないんですよねぇ。
俺が作れたらなぁ、なんて、ね。マジで。
ま、夢ですけど。





DMMでレンタルも出来ます。
>>>狼の街
>>>ギャングスター・ナンバー1

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