2014年2月6日木曜日

「96時間」を観た

CSのムービー・プラス・チャンネルで放送していた、リーアム・ニーソン主演のヒット作「96時間」を観た。


原題は「Taken」ということで、“盗られた”とか、そういう意味でしょうかね。「持ってかれた」ってニュアンスでしょうか。
この邦題だと、実はあんまり切迫感が伝わらない気がしたんですけどねぇ。“96時間”って、結構長い気がしちゃって。
単純に“48時間”の2倍ですもんねぇ。


ま、瑣末な話はさておき。


リーアム・ニーソン主演、です。
個人的には、こういう、所謂“演技派”の俳優さんがアクション作品に出る、というのは、大賛成で、やっぱりいいワケですよねぇ。L・ニーソン。

製作はリュック・ベッソン組、ということで、脚本にもL・ベッソンがタッチしてますけど、脚本は、「上手い」という部分と「チープ…」という部分が、なんか、交互にっていうか、なんかマダラなんですよねぇ。
ムラがある、というか。

話の運び。

巧いなぁ、なんて思うポイントもあれば、「?」ってトコもあるし、あとは「技に溺れたな」みたいなトコもあったりして。
「グッド・ラック」って言わせる、とか、別に要らないと思うんだよなぁ。
相手が“口癖”でその言葉を使ってて、去ろうとしている主人公に皮肉として言い返す、みたいな感じで十分掴めるし。

あと、最初のトコ、心配しすぎですよねぇ。
まるで“予知能力”があるかのように、危機に陥ることを心配している。
ここもですねぇ、なんか娘の愛らしさに押し切られちゃって、渋々認めたんだけど、みたいにしておいて、あとでその判断を悔やむ、みたいにすれば、もっと滋味が出たんじゃないかなぁ、なんて。


まぁ、いいんですけど。


でも、プロローグ(旅立つ前)の父娘の感じとか、いいですよねぇ。
あういう心の機微みたいなのは、いいです。L・ニーソンの渋い雰囲気が、憂いがちな父親の感じと合ってて、良かったです。こういうのは、好きです。


あと、もう一つ好感を抱いてしまったポイントがあって、それは、格闘シーン。
L・ニーソンが、元CIAのエージェントとして身に着けた格闘術で、敵と素手で闘う、というトコなんですけど、いわゆる、マーシャルアーツってヤツで。

これ、「今から格闘シーンでーす」みたいな“臭味”がないのが良いな、と。
「はい、魅せ場でーす」みたいに作られてると、とたんにB級・C級感が出てきちゃうワケですよねぇ。
アクションシーンもちゃんと作ってるんだけど、わざとらしくもない、という、この辺はイイ感じだな、と。
良かったです。


あとは、やっぱり「パリの暗黒面」ですよねぇ。
売春婦が街角に立ってる感じとか、良かったです。
建築現場のコンテナ事務所の中に売春窟がある、とか、普通じゃなかなか発想できないと思います。
良かった。


うん。



いい作品ですよね。ヒットするのも納得です。
L・ニーソンって、華があるタイプの俳優さんじゃないけど、キャラクターとしては、それがいい、と。
悩めるパパ、ということですから。



その辺の、製作サイドの狙いが上手にハマってる、良作でした。














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