2008年8月25日月曜日

「スパイ・ゲーム」を観る

シネマ・エキスプレスで、「スパイ・ゲーム」を観る。

ブラッド・ピットとロバート・レッドフォードの新旧男前スターの共演ということで、結構話題になった記憶がある作品ですね。
ただ、「あれ? こんな内容だったっけ?」という感じも少しありつつ、と。

決してつまらない作品じゃないんですけど。


ちなみに、R・レッドフォードは、二枚目過ぎて、役柄にあんまり合ってません。全然“枯れて”ないもん。あの雰囲気だと。カッコよ過ぎて。

ストーリーは、定年退職を翌日に控えたレッドフォードの最後の24時間、みたいな構成になってて。
うっかり「事件は会議室で起きてるんじゃない!」とか叫びそうになる感じですけど。

ブラピが中国で単独行動を起こして失敗しちゃって、捕らわれて24時間後に処刑される、ということになり、どうするレッドフォード、と。
ひたすら、CIAのオフィスの中を駆け巡るんですね。レッドフォードが。
そこがねぇ。あんまり面白くない。

会議室で、レッドフォードが詰問調に発言を求められて、ブラピとの出会いを回想するんですが、その“語り”が最初、妙に長く感じて、「変だなぁ」なんて思ってたら、回想自体が、ベトナムから東ドイツ、その後ベイルートに飛んでいって、そこでドラマが展開する、というストーリーの構造になってたんですね。
回想自体がドラマチック、という。
「あぁ。そういう話なのね」と。てっきり、レッドフォードが中国まで出張るのかと思ってたので。
レッドフォードは、基本的にCIAのオフィスから出ませんからね。いったん家に帰るけど、すぐに“出勤”してくるし。
“現在の”ブラピもさっぱりだし。


ま、でも、同僚同士でもお互いに絶対に信用しないし、手の内をさらさないし、常に疑心暗鬼だし、というCIAのオフィスの雰囲気は、良かったですけどね。
エージェント(スパイ)たちの非情なルールの描写も。

だけど、そういうディテールは魅力的なんだけど、ざっくりとしたストーリーが、なんかイマイチ。
最後にブラピを救出するのが、ヘリ部隊の強襲作戦っていうのも、なんかサブいしねぇ。イランの人質救出作戦をモチーフにしてるのかもしれないけど。
ベイルートのエピソードだって、緊迫度200パーセントみたい演出してるけど、実はレッドフォードもブラピも、なにもやってないから。
まぁ、その、「実際には手を下さない」というのがCIAのリアリティなんだ、ということであれば、それも納得なんだけど。

結構最近、「エコノミック・ヒットマン」という本を読んでて、“スパイもの”は実はちょっとタイムリーっていうのもあって、その辺はとても興味深かったんですが。
「エコノミック・ヒットマン」の中では、こういう、CIAのような情報組織のことは「ジャッカル」って表現されてて、繋がる部分があったので。
ま、個人的には、ですけど。


それから、オープニングの、ブラピの独断で決行した作戦の描写は、すごいカッコ良かった。ああいうのは、凄い好きです。あの線でずっと押してくれれば、と。

ま、でも、ロバート・レッドフォードは、カッコいいっスよ。ホントに。こういう作品に出るなんて、ちょっと意外ですけどね。


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