2008年7月24日木曜日

「ボーン・コレクター」を観る

デンゼル・ワシントンの“安楽椅子探偵モノ”の「ボーン・コレクター」を観る。


まぁ、D・ワシントンとアンジェリーナ・ジョリーの共演ということもあって、結構期待して観たんですが、う~ん、という感じ。微妙。


ネタというか、アイデアは面白いと思うんだよなぁ。寝たきりの敏腕鑑識官と、若い女性の警官が組んで事件を解決する、というのは。

もともと原作があって、それはすごい人気のシリーズになってるってことなんだけど、続編がシリーズで映画化されてないのを考えると、この作品もイマイチの評価だったのかもしれない。


なんか、監督の腕がイマイチなのか、妙なカットとか、カットの長さが変だったり、カメラの動きが意味分かんなかったりして。音でびっくりさせるのも、同じのを何回もやるし。

シナリオも、なんかちょっとだけ変、という感じがあって。
現場に急行する車の中で、変にセンチメンタルな話をしたり。
あれって、例えば彼女が上手くいかなくって、落ち込んでて、それを“若い同僚”が慰めている時にする、とか、それか、“呼び出し”を受けて移動している最中にする、とか。それなら、主人公の人となりを観る側に伝える意味も持てるし。


あとは、とりあえず、犯人の動機かなぁ。ちょっと、こんなに用意周到で知能犯でかなりのことをやってるのに、描写が弱過ぎる感じ。というより、殆ど犯人側の描写はないんだよねぇ。
最後に、やたら説明的な会話が犯人とあって、それでおしまい、みたいな感じだから、なんか、余計消化不良な感じになっちゃって。
それなら、いっそのこと、動機もクソもなくって、単なるシリアル・キラーにした方がいい気もするし。


というより、途中でなんとなく犯人が分かっちゃうんですよ。その、描写がないから。「今までの登場人物の中にいるんだろうな」みたいに思っちゃって。
意外な人物ってことなら、そうじゃないように思わせるためのミスリードをしておかないと、と。
「まさか!」という驚きはなかったので。「あぁ、コイツか・・・」みたいな感じだし。


と、貶しまくってますが、だからと言って、全然面白くなったかというと、そうでもなかったりして。


ベッドに横たわったまま、あれだけの色んな表情を出せるのは、まぁ、さすがデンゼル・ワシントンという感じかも。A・ジョリーも、雰囲気あったし。

でも、最後に2人がデキる、というのは、イマイチ。そうじゃねーんだよなぁ。
そうじゃないんだよ。
あそこは、男が彼女に惹かれながらも、身を引いて、別の男を探せよ、みたいなオチでしょ。あそこでハッピーになってもしょーがねーだろーよ、と。


ま、そんなこんなで、A・ジョリーのファンの人だけにお薦めの作品ですね。

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