2009年9月10日木曜日

民営化≒営利至上主義≒腐敗の発生

今日の新聞に、アメリカ発の興味深い記事が載っていたので。


少年事件の審判で、対象の少年らを特定の私立拘置施設に送る決定を出す見返りに、その施設の経営者から約2億4千万円を受け取っていたペンシルバニア州の少年審判所の元判事らが法廷で裁かれることになった。地元法曹界などは「最悪のスキャンダル」として衝撃を受けている。
ニューヨーク・タイムズ紙などによると、施設側から受け取った金銭を隠したとして脱税などの罪に問われているのは、少年審判所のマーク・シバレラ元判事と州地裁のマイケル・コナハン元判事。
シバレラ元判事は、08年までの5年間で担当した約2500人の少年の審判で、旧知の弁護士が設立した私立の少年拘置施設への送致決定を下していた。
予算編成の権限を持っていたコナハン元判事は、予算措置を停止して公立の拘置施設を閉鎖に追い込み、少年たちの身柄を送る先はこの私立の施設しかない状況を作り出したとされる。

この間、郡で拘置される少年の比率は州平均の倍以上にのぼり、問題の施設の収容人数がほぼ一定になるなど、不自然さは際立っていた。審理開始前から施設に送る少年の割り当て人数を決めていたこともあったという。

2人は、施設側から巨額の金銭を受け取り、別荘や高級ヨットを購入。シバレラ元判事は金銭授受を認めているが、少年審判で判断は曲げていないと主張している。

これは相当酷いですよね。あらゆる種類の腐敗がこの事件には詰まっている。


「判事」っていう職業は、基本的には、こういう“買収”が起きないように、身分と収入が保障されてる、ということになってるハズで。
なんつーか、元判事たちの動機っつーのは、もうとてもシンプルな「強欲さ」なワケですよね。
司法機関内での、あるいは法曹界での地位の上昇を目指す、とか、そういう出世欲みたいなのが動機ではないワケで。

ただ金銭欲・所有欲を満たしたいがために、少年たちの“人生”を、自分たちのその欲望の“餌”として喰う、という。


このエントリーのタイトルでは、まぁ、民営化が腐敗を生むんだ、みたいなニュアンスですけど、別に「民営化」と呼ばれる施策すべてを否定するつもりっていうのはなくって。
ただ、こういう、「利益を最大化する」っていう“動機”が生み出してしまう「逸脱行為」に巻き込まれちゃう悲劇っていうのは、なんつーか、動機がチープなだけに、よけい不条理さが浮き彫りになる、というか。


この、「施設の経営者」っつーのは、なかなかのタマだと思うんですよねぇ。
直接的に、彼らの“餌”である、拘置される少年たちのボリュームを増やす、ということで、その窓口になる少年審判所の判事を抱き込む。
判事は、経営者の望むままに、施設の収容能力のちょうど限度いっぱいまで(つまり、経営効率がもっとも高まる収容人数まで)、少年たちを施設に送り込む。


同時に、同業他社であるライバルを潰す、と。
公営による拘置施設を、予算の権限を握っている判事を抱き込むことで、その施設を閉鎖に追い込んで、“市場”の独占を図る、という。

これは、恐らく公務員である、潰されてしまった拘置施設の従業員たちの職も奪ったってことですからねぇ。
そういうことを許した元判事の罪っていうのは、これは大きいですよ。


で。
ここで起きてるのは、いわゆる「重罰化」ですよね。重罰化と偽って、必要以上に重い罪である「拘置施設に拘置する」という罪を科せられてしまっている。
少年犯罪に対する「重罰化」って、そういうのを求める“市民の声”っていうのがあると思うんですよ。そういう“風潮”に乗っかっちゃってる可能性もある、というか。



そういう、色んなものが混ざり合ってるニュースだな、と。





日本では、栃木の、菅家さんという方が「どうやら無実だったらしい」ということで、無期懲役の執行が停止され釈放された、というニュースがありましたけど。

足利事件、ですね。

この事件は、菅家さんは完全に無実だろうってことなんだけど、実は、この事件は「連続事件」で、つまり「連続犯」であろう「真犯人」は、完全に野放しになってる。

警察の建前としては、真犯人はすでに無期刑に処されているんだから「事件は終わってる」ってことになってるワケで、つまり、捜査が止まってる。

ということですから。




なんつーか、不正義っていうか、ね。
絶対にあっちゃいけないことですよね。



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