2008年12月30日火曜日

「阿修羅城の瞳」を観る

“椿”つながりで、なんて言うと怒られそうですが、市川染五郎と宮沢りえ主演の「阿修羅城の瞳」を観る。

これまた「う~ん」という感じ。
いや、面白いんですけどねぇ。

冒頭のアクションシーンで暴れまわる染五郎さんの立ち姿とか、シュッとしててホントに画になるし。やっぱりカッコいい。

だけどなぁ。
こういう世界が好きなだけに、ちょいちょいイラっとさせられちゃう瞬間っていうのがあって、その度に「う~ん」みたいな。

だいたい、この手の役に必ず宮沢りえが配役されるのは、どうかと思うんだよなぁ。“可憐な少女”って雰囲気じゃないもの。
(しかし正直、“樋口可南子―宮沢りえ”の並びっていうのは、俺ら世代の人間にとっては、けっこう凄いアレだね)

でも、樋口可南子の妖艶さはハンパないけどね。あのメイクと衣装のハマリっぷりは凄い。
でも、宮沢りえも、もう、そういう“妖艶”な感じを演じる女優さんでしょ。
最後の転生したあとの阿修羅の姿の時は、ハマってるから、演出側の意図としては、その雰囲気の方を優先して敢えて、ということなのかもしれなけど。
しかしねぇ。
普通に、宮沢りえは美しすぎますよ。マジで。


だいたい、宮沢りえが演じる「つばき」が、ねずみ小僧みたいな感じで登場するんだけど、それの意味がよく分からん。
その黒装束の盗人たちの挙動の処理が、多分CGとのアレなんだけど、ぜんぜん自然じゃなくって。
例えば「ダークナイト」ならば、そういうディテールのリアリティを徹底的にフォローアップすることで、リアリティとは違う種類の説得力を生み出してるんだけど、そういうのはぜんぜんないからねぇ。
単純に、宮沢りえが走る姿は、普通の女の人が走る姿なワケで、「くのいち」的な走り方とは全然違う、と。

それから、普通に前髪の感じがダサい。いや、それはともかく。

別に、それこそ遊郭の遊女、とか、そういうのでも良くないか? 
染五郎が「お前の全部を引き受けるって言っただろう!」みたいなセリフがあって、いい言葉だと思うんだけど、例えば“遊女の身請け”とかなら、そのセリフも強くなる気がするし。
宮沢りえの雰囲気にも合う気がするしね。

原作との兼ね合いで、原作には、映画にはないエピソードみたいのがあったりする、とか、そんな理由なんでしょうか。

中盤まで、演出上の小道具として頻繁に出てくる鏡は、俺は「人間=人間の鏡像≒オニ」という暗示なのかと思ってたんですけど、途中で「さかしま」(さかさま)という言葉が出てきて、それが「染五郎の鏡像」と「つばき」の2人の関係性のことも含んでいる、ということになってて。その辺は、なるほどな、と。

シナリオ上のアレで言うと、鶴屋南北の存在は面白かったですね。「お膳立てをする」みたいな。
ラストの、オニと人間が共生する、みたいなエンディングもいいし。(それは、宮沢りえと染五郎が結ばれたことの暗示だったりするワケで)



ま、でもやっぱり、染五郎という“御曹司”が見せる身のこなし、ですよねぇ。魅せるのは。“ニラミ”とか、全然いらないけど。



うん。
ま、こういうダークファンタジーも、好きです。
セットとか、結構カネかかってる気がしますけど、もっと本気になって作れば、もっともっと凄い作品になるんだろうなぁ、と。
そういう作品でした。

ちなみに、渡部篤郎の髪型は、べジータ。

0 件のコメント:

コメントを投稿